「クワイエット・プレイス」　★★★～感動系ビックリ映画

※※※　注意　※※※

　「シネマ報告書」には、映画の内容や核心・結末に触れる、いわゆる“ネタバレ”が多分に含まれております。

　これから観ようと思っている方は、本報告書の内容についてご理解のうえ十分注意してお読みください。

「『シネマ報告書2018』の掲載にあたって」

感動系ビックリ映画★★★

(C)2018 Paramount Pictures. All rights reserved. （2018年／アメリカ／90分／A Quiet Place） 【　製作総指揮・監督　】ジョン・クラシンスキー 【　監督　】マイケル・ベイ
アンドリュー・フォーム
ブラッドリー・フラー

【　出演　】エミリー・ブラント
ジョン・クラシンスキー
ミリセント・シモンズ
ノア・ジュプ

【あらすじ】

　音に反応して人間を襲う“何か”によって、滅亡の危機に瀕した人類。

　荒廃した街で生き残ったリーとエヴリン、そして3人の子どものアボット一家は、音を立てないように手話で会話をし、息を殺して暮らしていた。

　音を立ててしまったがために息子の命を奪われてしまってから472日目。出産を目前に控えていたエヴリンは、ふとしたことから音を立ててしまい“何か”を呼び寄せてしまう―

【コメント】

　さて、三連休の最終日、意を決して巷で話題の本作を鑑賞。CMやツイッターなんかでもこれでもかというくらい宣伝してますな。

　アメリカで大ヒットしたという本作、間違いなく心臓に悪い系のビックリホラー映画とお見受けしたので、ちょいと気合を入れて「立川シネマシティ」に足を運んだ次第。しかもここでは極爆上映という意地悪っぷりなので、身構え方ハンパなく鑑賞しました。

　案の定、劇場は８割かた席が埋まっていて大盛況。主に中高生やらやんちゃ坊主やらの、いかにも肝試し的気分で観に来ました観客たちが占めてましたね。

感動系ビックリ映画

　ふ～、なんとか90分耐え抜きました。当初の予想どおり、油断してるといつデカい音が襲い掛かるか分からないホラーの鉄板的な仕掛けをふんだんに盛り込みつつ、クライマックスで家族の絆というドラマチックな部分で最後泣かされるという、感動系のビックリホラー映画でしたね。まあまあ面白かったかなといったところですかね。

　ぶっちゃけて言ってしまうと、結局登場する“何か”の正体は分からずじまいで、結果的には根本的な解決には至っていない。“音を立ててはいけない”という不条理な状況の中で生きるひとつの家族に焦点を当てたシチュエーション的なホラーの意味合いが強いです。企画として、まずそれが先行してスタート真でしょうな。

　とはいえ、いろいろとツッコミどころは満載で、風の音とか川や滝の音、砂の上を歩く音はスルーするくせに、人間が立てた音、物を落としたり話声だったりの音は敏感に察知して襲い掛かるという、いったいどういう区分けして判断してんだよというツッコミだったり、あろうことか泣くことが仕事の赤ちゃんを身ごもるという暴挙に出た一家。こんな危険な状況のなかで何にやることやってんだよと。そしてそれが思ったとおりの展開になるもんだから、そら見たことかと。

　とまあ、心の中でツッコミつつも、いつドカンとびっくりさせられるか身構えて観るドキドキ感は十分に堪能できるかと思います。気合入れて観ましょう。

夫婦共演ならではの家族の絆

　本作夫婦役で出演しているエミリー・ブラントとジョン・クラシンスキーは私生活でも実際の夫婦ということを初めて知りました。脚本・監督がジョン・クラシンスキーなので、俺の映画だから妻のエミリーが主演するぞ！という感じでしょうかね。そんなプライベートでも仲のいい二人なので、本編でもその家族の絆が伝わってきたのはそれが要因なんでしょう。

　エミリー・ブラントは昔から賞レースでいろいろと受賞しているのでかなりの実力派。近作だとあの『メリー・ポピンズリターン』に主演しているので、最近じわじわと来ているアクトレスなので要注目です。

続編も決定！全米公開は2020年5月

　そんなわけで、全米でも日本でも大ヒットしている本作ですが、このヒットを受けて映画会社が黙っているわけはない。案の定、続編の製作が決定しております。

「クワイエット・プレイス」続編は2020年5月公開に

https://eiga.com/news/20180831/5/

　2020年5月公開、現在脚本執筆中ということで、本作で中途半端に終わったエンディングから続くのでしょうかね。結局謎のままだった“何か”の正体が何なのか、人類はどうなってしまうのか、続編で明らかになるのかもしれませんね。