「シャークネードラスト・チェーンソー」　（評価不能）～バカ映画ここに極まれり

※※※　注意　※※※

　「シネマ報告書」には、映画の内容や核心・結末に触れる、いわゆる“ネタバレ”が多分に含まれております。

　これから観ようと思っている方は、本報告書の内容についてご理解のうえ十分注意してお読みください。

「『シネマ報告書2018』の掲載にあたって」

バカ映画ここに極まれり（評価不能）

【　出演　】アイアン・ジーリング
タラ・リード
キャシー・スケルボ
ビビカ・A・フォックス
ジュダ・フリードランダー

【あらすじ】

　サメの大群を巻き込んだ巨大竜巻“シャークネード”に幾度と戦いを繰り広げたフィン。

　彼は、太古の昔からあらゆる時代で発生したシャークネードを壊滅するため、時間旅行に旅立つ。恐竜がいる原始時代、南北戦争時代のアメリカ。フィンとその仲間たちはシャークネードと時空を超えた戦いに挑んでいく―

【コメント】

　2018年の映画鑑賞も大詰め。そんな中で、これはどうしても観たい！と思っていたのが本作。

　親愛なる午後ローファンならば知らない人はいないであろう、Z級のテレビ映画を作らせたら右に出る者はいない、低予算映画会社“アサイラム”の代表的シリーズ作品「シャークネード」の、満を持しての完結編となる劇場映画なんですね。

　この「シャークネード」シリーズ、海外はもちろん日本でもコアなファンがいて、かくいう僕もあのぶっ飛んだ作りに魅了されたクチなんです。そんな劇場作品を観とかないわけにはいかんと劇場で鑑賞しようと思っていたのですが、さすがに公開館数が少なすぎて断念。しかも4DXという贅沢ぶりでしたね。劇場公開後、1ヶ月でまさかのレンタル開始という早すぎの展開だったため、さっそく手に取った次第です。

　もうね、感無量。バカ映画ここに極まれりという感想です。評価なんて無粋、サイコーにぶっ飛んだバカ映画でした。

　本シリーズを簡単に説明すると、自然災害トルネードの中に何百何千ものサメが飛び交い、人々を襲うという、言わば“ジョーズ”＋“ツイスター”というマッシュアップのディザスタームービー。これだけでもムチャクチャさが伝わってくると思いますが、DVDスルー作品なんかじゃよくあること。本シリーズはそんなZ級ムービーでもひとつ突き抜けた面白さを放つシリーズなんですね。明らかなCGまるわかりのチープさ、あれよあれよとバカみたいなサメの喰われ方をする人たち、とんでもないチェーンソーの使い方、果ては宇宙まで行ったりタイムマシンまで登場したり。とにかく整合性や設定なんてなんにも考えてない、面白ければオールOKという、これぞアサイラムという映画会社なんです。

　本作もしかり、ディザースターもののはずだったシリーズは、のっけからまさかのタイムマシンで恐竜の時代に飛び込んだり、ジョージ・ワシントンやビリー・ザ・キッド、アンドロイドみたいなのが登場したりして、もはやシャークネードそっちのけのぶっ飛び展開。クライマックスのサメの口の中の首だけアンドロイドは抱腹絶倒間違いなしのシーンです。

　鑑賞にあたり、ちょいと失敗したのが、本作は前作『シャークネード5 ワールド・タイフーン』のまさかの続き。テレビ映画の続きを劇場公開するかと。そんなところも、アサイラムだから許せてしまうという。

　とにかくですね、本作をまじめに見たら損。頭空っぽにして本作のチープさ、ぶっ飛び加減、バカさ加減を堪能することをお勧めします。午後ローなら祭りになりますね。